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2007年5月31日
遠ざかる星
十数年前の話である。ある日の夕方、短大の寮へ戻ろうと、3キロほどの道のりをテクテク歩いていた。
周囲は牧草地と低い杉林で人家もほとんどなく、当然街灯も通る車もごく少ない。そのため、日が暮れると降るような星空を眺めることができた。 その時も漠然と星を眺めながら歩いていたが、なんだか妙な感じがして立ち止まった。
どうも視界の隅の方で、星がひとつ、一緒に移動しているような気がしたのだ。ひととおり頭上を見渡してみたが、特に動く物はない。 それでもなんだか気になったので、左側に注意しながら再びゆっくり歩き出した。
すると、やっぱり星がひとつ、同じような速度で移動している。 それは2等星か3等星ぐらいの大きさだった。飛行機かもしれないと思ったが、後をつけられているような感じが消えない。
あまりにも奇妙で気持ち悪くなってきたので、急に立ち止まってその「星のようなもの」を真正面?から見据えてみた。
それはそのまま数歩進むとそこで動かなくなり、そのうちだんだん小さくなって、じきに消えてしまった。消えたと言うより、見つかったので逃げた、というように感じられる。すごいスピードで遠ざかって行ったような…。
その後、何回か同じ道を歩いたが、そういうことは二度となかった。
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